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彼女がニーソを穿いたら


















「じゃ、撩。買い物行ってくるからお昼はキャッツで食べてね。海坊主さんにはお願いしてあるから」
「美樹ちゃんと買い物か?」
「うん、そう。なんでも知る人ぞ知るバーゲンなんだって。楽しみ~」
「そんなに女が群がるとこ行って、何が楽しいんだか・・・」

撩がげんなりすると、香が意外そうな顔をする。

「へぇ、撩でもバーゲンはイヤなんだ?」
「そりゃそうだろ。もっこりちゃんもいるけど、オバさん達が集団で来てワーワー騒ぎながら一角を占拠して、あーでもない、こーでもないって云いながら服の選別してるし」
「・・・よくご存じで」

香が、あはは、と苦笑する。

「覚えてないのかよ?前にデパートのバーゲンにおまぁがおれを荷物持ちに連れて行って待ってた時にそうだったんだよ」
「あら、そうだっけ・・・。全然覚えてないわ」

香は肩を竦めてペロッと可愛く舌を出した。

「ま、いいから行って来いよ」
「うん、行ってくるわね。残念ながら男性服はないからリョウの服は買えないけど」
「おれのはいいよ。それに、おれのサイズなんてどうせないだろ?」
「あ、云われてみればそうね。あはは・・・じゃ、行ってくるわね」

香は機嫌よく家から出て行った。

残された撩は、ソファで新聞を読んだあと、時間を見て風が冷たくなった外へと出た。

・・・昼はキャッツでって言ってたな。

撩はブラブラとゆっくり歩きながらキャッツに行くと、お昼時でサラリーマンやらOLで店は満員になっており、所狭しと忙しく働いている海坊主の苛ついた声が撩にかかる。

「おい、撩。お前ヒマだろ?ちょっと手伝え」
「冗談だろ?おれは客だぞ!」
「フン!ツケにしまくりで金払わないヤツが何言ってんだ。香にお前のことを頼まれてるが、お前の飯作る時間が今はないから早く食べたかったら少しぐらい手伝え」
「けっ。だったら別のとこで食うだけだ」

撩が出て行こうとすると、海坊主がニヤリと笑う。

「いいのか?撩。ウチで食えばタダだぞ?香から前金もらってるからな」
「なっ・・・それだったら食べてやってもいいぞ」
「やけに偉そうだな・・・で?手伝うのか?」
「・・・・・・手伝うしかないだろ」

海坊主は早くも撩に指示を出し、撩は渋々カウンターへ向かうものの、ニヤッと笑う。

「なぁ、美樹ちゃんのエプロンないの?それつけていいってんなら手伝うぜ?」

ドゴッ

容赦なく海坊主の頭突きがくる。

「~~ってぇ!痛えな、何すんだ」
「誰が美樹のを貸すか。くだらんこと言ってないでさっさとしろ。ほれ、客が注文だとよ」
「くそっ」

結局、海坊主が持ってきたエプロン(海坊主と同じもの)で手伝うことに。

・・・くっそー、香のやつ。帰ってきたら覚えてろよ

撩はそう思いつつ、女性には優しく、男にはぶっきら棒に接する・・・という明らかな態度に、海坊主はやれやれと盛大なため息をつきながら撩をこき使い、仕事をした。



****



一方、香と美樹は電車に乗って『知る人ぞ知る』バーゲンへとやってきた。

「私もね。コーヒー豆を仕入れる業者の人に聞いたの。一度、連れて行ってもらって住所と名前を書いたら次から葉書をくれるってわけ。それで、私のところにもハガキが来るようになって、香さんを誘ったのよ。一人で行ってもつまらないしね」
「でも、あたしも入れるの?ハガキ1枚で」

香が小首を傾げて訊くと、美樹はにっこりと笑った。

「大丈夫よ。心配しないで」
「そうなんだ、わかった。いいのがあるといいわね」
「そうね」

そんなことを話しながら向かった先には、早くも紙袋を片手に帰る女性がいて、香は目を大きく見開いた。

「・・・え?もう帰る人がいるの?」
「そうなの。早い人は早いのよ」
「・・・気合入ってるのね」
「そうよー。さ、香さん。私達も気合を入れて探すわよ」
「・・・うん」

会場についた2人は係員から透明の袋をもらい、洋服を見ていく。

・・・へぇ、スーツもスカートもブラウスも色々あるんだ。
あ、この服可愛い・・・で、この値段?
さすがバーゲンねー。
安いわv
・・・万年赤字のあたし達にはもってこい、のバーゲンだわ。
といっても撩の分はないけどね。

香は内心でペロッと舌を出して、服を胸にあてて鏡で見てみる。

・・・うん、合ってるじゃない。

香が好感触を持った服をあてて、そんなことを思っていると、そこに、もうすでに何着か袋に服を入れた美樹が香に近づいてきた。
しかも、にっこり笑顔。
そして、香にスイッと差し出したものはスカート。

「香さん、これ、どうかしら?」
「え?」

美樹に渡されたスカートを手に取って、広げてみると。
濃いグレーのフレアのミニスカート。

「わぁ、可愛い。美樹さんなら似合うわよ」

香が顔を綻ばせると、美樹は、うふふ、と笑ってみせた。

「違うわ、香さんによ。香さん、すっごくスタイルいいし、こういうのも似合うと思うの。私はパンツの方が好きだけど、香さんはスカートもよく履いてるし、こういうのもいいんじゃない?冴羽さんも喜ぶかもしれないわよ?」
「・・・ん?あたし??やーね、あたしは似合わないわよ。それに、撩も喜ばないわよ。おまぁは何履いてるんだよ、って不機嫌そうに言われるのがオチだわ」
「えー、そんなことないと思うけどなぁ。・・・でも、これ、すっごく可愛いと思わない?」
「うん、可愛い。でも、やっぱり・・・」

香が上目で美樹を窺うようにして見る。
自分がこんな短いのを履いて、果たして似合うのだろうか?・・・と思っているのだろう。
そんな心配をしている香が可愛い、と思う美樹がクスッと笑う。

「大丈夫よ、香さん。香さんなら絶対に似合う。だから、一度履いてみて?」
「・・・ホントに?」
「ホント。だから、ね?」

美樹が躊躇う香の背中を押して、フィッティングルームを使うために並んでいる列に並ばせる。
すると、

「私はもうちょっと見てくるから、香さんはちゃんと並んで履くのよ。頃合を見計らって見に来るから」
「ちょ、美樹さん!」

香が止めようとしたものの、美樹はそのまま行ってしまった。
仕方なく列に並び、香の番が来たので履いてみると・・・

「香さん?」

外から美樹の声がした。

「ちょ、ちょっと待って」

とシャッとカーテンを開けて美樹にお披露目すると、美樹が嬉しそうに笑う。

「やっぱりよく似合ってるわ、香さん。これ、絶対に買いよ?もちろん、この下はニーソを穿いて。ね?」
「あの・・・美樹さん?」
「ほら、見て。値段もお手頃だし」

香が戸惑っていると、サクサクと先を考える美樹。

「ニーソはここには置いてないから別のお店で見ましょうか」
「あ・・・」
「じゃ、他にも何かいいのがないか回るわよ」
「う、うん」

美樹についていく香も、美樹に圧倒されながらもしっかりと洋服を見て、候補を袋に入れていく。
一通り見たところで、選別をして互いに相談をしながら決めた。
最後までミニスカートを買うか迷っていた香だったけれど、美樹に押し切られる形で買ってしまった。
それから、会計を済ませ、近くにあるショッピングモールに入り、ニーソを買って、トイレで着替えた。

「ね、美樹さん?今、着なくてもいいんじゃないかしら?」
「だって、この姿の香さんを見た冴羽さんの反応が見たいんだもの」
「ははは・・・」

美樹らしいなぁ、と思いつつ、タグは美樹が持っていたカッターで切って着てみる。

「うん、イイわね」

美樹がにっこり笑うと、トイレから出て歩きだす。
すると、ふと香が、フフッと笑い出して、美樹が尋ねる。

「思いだし笑いなんかして、どうしたの?」
「うん、ちょっとね。今と同じような状況が前にもあったなって思って」
「そうなの?」
「その時は、絵梨子と一緒だったんだけどね」
「あぁ、絵梨子さんね。バイタリティーに溢れてるわよね」
「美樹さんも負けてないわよ」

香がからかうように言うと、美樹もクスッと笑う。

「そうかしら」
「そうよ」

そして、お昼を食べた二人はブラブラしながら新宿に戻った。
知り合いに会うたびに、香は褒められ、美樹が「そうでしょ」と自慢する態になった。
そんなことをしながら歩いてたいると、二人連れの男に声をかけられた。

「お姉さん達、二人ともすっごくキレイだし、おれ達とどこか行かない?」

二人より若いだろうか?
いかにもナンパしそうなチャラチャラした男達だった。
そして、声をかけられた二人は顔を見合わせると、プッと吹き出した。

「なんだか撩みたい」
「ホントね。でも・・・」

ここからは、男達に聞こえないように小声で囁く。

「冴羽さんの方がカッコイイけどね」
「そうね」

香も同感なので、うんうんと頷いた。

「ねえねえ、何話してんの?おれ達も混ぜてよ」

男達はニヤニヤ笑いながら話に入ってこようとする。

「それはこっちの話だから。それに、私は結婚してて、彼以外の男性(ひと)には興味ないのよ。だから、私はダメなの。ごめんね」

美樹はそう言いながら、全く悪い、とは思っていないように、あっけらかんとしている。
だが、男達の切り替えは早かった。
素早く

「え?そうなんだ。じゃあ、そっちのお姉さんはどう?」

急に話を振られた香は、え・・・と言って、グルグルと考える。

・・・あたしも美樹さんみたいに言っちゃおうかなぁ。彼氏がいるって。他の男性には興味がないって。

そうしている間に、男達が馴れ馴れしく香の肩に手を置いてきて、その気持ち悪さにスイッと避ける香。
すると、美樹が助け舟を出してくれる。

「この女性(ひと)には手を出さない方がいいわよ?なんたって彼女の彼はとっても強くて誰も手を出さないくらいなのよ。あなた達、病院送りにされちゃうわよ?」

美樹は笑みを浮かべながら言うと、それを笑い飛ばす命知らずな男達。

「お姉さん、悪いけど、おれ達相当強いから、そんな心配しなくても大丈夫だって」
「相手はあなた達とはケタ違いの強さなんだけどねぇ?」

美樹がボソッと呟くのを聞いて、香が苦笑する。

確かにそうだ。
男達が自分の肩に手を置かれた、とか知れたら・・・とか思うだけで怖い。

「悪いけど、そういうことだから。悪いわね」

香もあっけらかんとすると、男達の諦めがどうも悪い。

「えー、いいじゃん。お姉さ~ん」

2人の忠告を軽く笑って受け流すと、ニヤニヤとイヤらしい笑みで香を真ん中にして挟み、今度は右からは肩を、左からは腰にそれぞれ手を触れられ、倍になった気持ち悪さに香が身体を捩った。

「もうホントに離れた方がいいわよ」

美樹が呆れたように言って、キョロキョロすると、偶然か、勝手知ったる男がこっちに向かって歩いてくるのが見えて、思わずクスッと笑みを浮かべた。



****



さんざん働かされて、やっと解放された撩は、ナンパに行くぞ、と張り切ったものの、やっぱり空振りで、ブラブラ歩いていたところに、後ろ姿がもっこり美人、撩のストライクな女性が2人見えてきた。

・・・うっひょーv
もっこり美人vもっこり美人~v

そのうち、1人はミニスカートにニーソ、茶色のショートカットが風に揺れてフワフワして、しかもスタイルがいいから見栄えがして、絶対領域にそそられて思わず涎が出そうになった。

・・・やばっ。
サイコーに撩ちゃん、ラッキーv
超ストライク~♪

スキップでもしそうな勢いで近づいていくと、そのうちの1人がクルリと振り向いた。
目が合うと、その彼女はクスッと笑った。

・・・え゛
あれ、美樹ちゃんじゃん。
・・・ってことはぁ・・・あのニーソの彼女は、もしかして、もしかしなくても・・・香?!

美樹はすぐに前に向き直ってしまい、撩は「はぁ~」と大きくため息をついて香達の方に歩いていく。
すると、今までは全く目に入らなかったものの、香だと認めた瞬間、両隣に男がいるのを見つけ、またかよ・・・とがくっと項垂れた。
しかも、今度は肩と腰に男の手が回っている?

・・・ほぉ~、いい度胸してんじゃねぇか。

撩は余裕の笑みさえ浮かべて、近づくと後ろから暢気に声をかけた。

「何してるんだ?」

その声に、美樹以外の3人がビクッとなって勢いよく振り向いた。

「あ?なんだよ、お前。この女性(ひと)はおれ達が先に声をかけたんだぜ。ナンパならどっか行けよ」
「撩っ?!あんた、なんでこんなとこに・・・」

振り向いた時に男達の手は離れたので、香をぐいっと自分に引き寄せる撩。
自分の隣に来た香の肩を素早く抱いた。

それを見て、顔を顰める男達。
そのうちの1人が撩をジロジロと威嚇するように見てきたけれど、撩はニヤニヤ笑うだけだ。
それを見た香は、あぁぁ・・・と頭を軽く振って手を額にやる。

「あんた、ちゃんと手加減・・・」
「するよ」
「だったらいいけど」

こそこそと会話すると、香はそっと首を竦めた。
撩はニヤニヤ笑ってはいるものの、目は笑っていないのだ。
こんな時の撩は・・・

・・・実はこっそりと怒ってる?

そう思うと、気が気ではない香だったけれど、とりあえず、相手の出方を見ることにした。
そのまま撩は男達に真正面から向き合う。
撩が何か言ったわけではないが、その鋭い視線に捕われた男達は明らかに目が泳ぎだし、腰が引けてきている。

勝負アリ、かと香が見ていると、撩の得体の知れない怖さと緊張からか、男達が自爆しだす。

「なっ、お、おれ達、まだ何もしてないぜ。何見てんだよ」

もう1人の男もコクコクと頷く。
撩はクッと笑ったまま、男達に近づくと、小声で囁く。
それは低い、低い声で。

「悪いけど、こいつ、おれの彼女なんだ。・・・で、今、この場でお前らがどっか行ってくれるんならそれが一番いいんだけど、もしかして、無謀にもおれとやり合おうなんて思ってたりする?」

撩は鍛え抜かれた身体と笑みは浮かべているものの、眼だけは鋭く一切笑ってなくて、男達を上から見下ろす。
すると、男達はビクリと身体を震わせて直立不動になり、ブンブンと頭を横に振る。
撩はニヤリと笑って先を続ける。

「物わかりがよくて助かった。おれも、お前らを病院送りにしたくないからな」

すると、男達は顔を見合わせて、クルリと向きを変えて

「「わーーーっっっ!!!」」

と逃げて行った。
戻ってきた撩に、香は呆れたように微笑う。

「あの男達にアンタのスゴさが解って良かったわね」
「まぁな。一睨みすればすぐさ」
「でも、良かった。冴羽さん、ナイスタイミングね」
「ホント、あたし、ビックリしちゃったわよ」
「それぐらい気配悟れよ。おれ、気配隠してなかったぞ」
「うん、そうねー。あれは、けっこうビシビシ出してたわよねー」

美樹は肩を竦めて苦笑する。

「え?美樹さん、撩が来るの分かってたの?」
「ええ、知ってたわよ?だって・・・ねぇ?」

美樹が撩をチラリと見ると、それに合わせたかのように撩が顔を背ける。
それを見て、美樹がクスッと笑う。

「だって、冴羽さんったらすっごい殺・・・」
「わーっ、美樹ちゃん、ストップ!」

美樹が言いかけたセリフを慌てて遮る撩。
まったく、油断も隙もないな・・・などとブツブツ呟いていると、美樹がこっそり香の耳元で囁いた。

「冴羽さん、すごい殺気放ってたわよ?あいつらに」

美樹はそう言ってチラリと撩を見る。

「え・・・」

香は目を見開いて撩を見ると、香が美樹に聞かされたことに気付いた撩がふいっとそっぽを向く。
少々ふて腐れた顔をしているのは気のせいか。

撩のその表情でそれが真実だと確信した香は、嬉しさと擽ったさでこそばゆくなる。

「撩、ありがと。助けてくれて」
「いーえ、どういたしまして」

撩が呆れて苦笑してると、美樹が「さてと」と2人に向き直った。

「冴羽さんが来たことだし、もう帰るわね。お熱い2人を見てたら早くファルコンに会いたくなってきちゃった」
「なっ、美樹さん?!熱いって・・・」
「ったく。コイツにこんなカッコさせたの美樹ちゃん?頼むからもう勘弁な?」

一気に頬を染める香と、はぁ、とため息をつく撩を見て、美樹がプッと吹き出す。

「なぁに?香さんがスタイル良くてモテモテだからイヤなんでしょ」
「んなっ!そんなんじゃねぇって」
「どうだか」

そして、香に向き直る。

「じゃぁね、香さん。またね」
「うん、今日はありがとう、美樹さん」

美樹がキャッツへ向けて去って行く。
それをしばらく見送ると、香が撩の腕をとって見上げる。

「ねぇ、撩」
「なんだよ」

素っ気ない撩を気にせず、香は訊いた。

「今、ここに来たのは偶然?」

撩が香を見ると、悪戯っぽい光を宿した眼で微笑う香と眼が合った。

「あぁ、そうだけど?」
「なーんだ、つまらないの」
「なんだよ、つまらないって。おれだってまさか、おまぁがそんなことになってるなんて思ってないし」
「だよね」

撩がジト目になると、香がクスクス笑う。
すると、それにしても、と撩が香を上から下まで見やる。

背は高く、モデルのようで。
ミニスカートから見える脚はスラリと伸びて、その白さと細さは思わず手を伸ばしそうになる。
そして、その美脚に穿いているのはニーソで、スカートとニーソの間に見え隠れする素肌が露出した絶対領域は撩じゃなくても男を煽るには十分すぎるほどだ。
おまけに、美人と呼ぶに相応しいキレイな顔立ちをしている。

そんな恰好をしていながら全く無防備な香に、撩が不機嫌になっていくまで時間はかからない。

・・・・・・。

当然、面白くない撩は突然、ぐいっと香の手を引っ張ると、有無を言わさずに香を連れて歩き出した。
撩の歩幅で歩いているので、香は慌てながらついていくのがやっとだった。
また、撩もそれを気にする余裕はなかった。

「ちょ、ちょっと?撩?!」
「いいから、来い」

ぐいっと手近なビルの死角となる路地に香を連れ込む。

「撩?」
「ちょっと、黙ってろ」

香の背中を壁に押し付けると、すぐさま唇を奪った。

「・・・っ」

突然のことで、驚いた香はすぐに苦しくなったのか、撩の胸をドンドンと叩く。
それでも気持ちが収まらない撩は吐息まで奪うほど激しく口づけると、自分の胸を叩く香の手首を掴み、壁に押し付け、キスを続行した。
離れては触れ、その度に深く吸い付くように香の甘く柔らかいそれを貪った。

「・・・んっ・・・ぁん」

香は喘ぎ声を上げて、震える手で撩の服をぎゅっと掴む。
そうしないと、今にも撩に身を委ねてしまいそうになるから。
今、香の身体はキスの快感で甘く痺れ、頭が真っ白になって撩にしがみついているのがやっとだった。

撩はそんな香を見て、耳たぶを甘噛みして、香がピクンと小さく跳ねる、その反応を楽しんでいた。
香が撩の服を掴む力が強まってきたことに、撩は片方の腕で香の腰を支えた。

「・・・大丈夫か?」

甘噛みした耳元でクスッと笑って甘く囁くと、香はまた身体を震わせて首を横に振る。

「や・・・ぁっ・・・」
「イヤじゃねぇだろ?おまぁ、ホントに解ってなさすぎ」
「・・・な・・・にを・・・」

すると、首筋に顔を埋めた撩が白い肌に吸い付く。

「んっ・・・」

服で隠れるところに紅い華を咲かせると、ニヤリと笑う。
潤んだ瞳で撩を見る香は、撩の眼が『男』のそれになっているのを見て、胸が高鳴った後、キュゥと甘く痛んだ。

「撩・・・」

撩はしばし香を見つめると、また唇を塞いだ。
しばらくしてやっと離れると、真っ直ぐに香の眼を射た。

「アウト」
「・・・え?」

アウト、と言った撩の意味が分からない。
香が小首を傾げると香の瞳を捕えたまま撩が続けた。

「おまえ、男を煽りすぎ。もし、これがおれじゃなかったらどうするつもりなんだよ」
「・・・っ、そんなこと・・・っ」

そして、またぐいっと香の手首を掴むと、路地から出て今度は真っ直ぐ家へと歩いていく。
驚いた香が撩を呼ぶ。

「・・・撩?」

前を行く大きく広い背中は無言で歩くだけだ。
香も今度は家へと続く道を歩いていることに気付き、ホッとして、しかも、今度はちゃんと香の歩幅に合わせて歩いてくれているので、香は小走りで撩の隣に並んだ。
撩を見上げると、不機嫌な顔で歩いている。

2人は無言で、香は俯き加減で、撩は真っ直ぐ前を向いて歩く。
すれ違う人が、男はもちろんだけど、女も香を見ていくことに、撩は面白くなくて、時折、チッと舌打ちをする。
しかも、男の方は香に見惚れて、一緒にいる彼女に叩かれているほどだ。
チラ、と香を見ると、香は俯いているためか、全く気付いてない様子で、撩のなんともいえない苛立ちは増すばかり。
それでも、誰かとぶつかりそうになったら、指一本、髪一本ですら触れないように香を守る。

香も自分を見ていることに撩は気付いていたが、今は、とにかく家に帰りたい。
こんな香を晒したくない。

やっとアパートの入り口から中に入ると、少し落ち着いて、ふぅ、とため息をついた撩。
どこか不安そうな眼差しで撩を見る香。
その香に向き直って、ビクリと震えるその華奢な肩を掴む。
そして、香を射るその眼は、逃がさない、そう告げていて、香は息を呑んだ。

「・・・覚悟してろよ」
「!」

眼を見開く香に、急かしたいのを我慢して、撩は香の手を引いて階段を上がっていった。





+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

<あとがき>

続く・・・のか?!
続かないのか?どうなんだ(笑)?!
ということで、ニーソ高校生編に続き、今の香ちゃんニーソ編も描いちゃいました(*^▽^*)
いかがだったでしょうか?
もし、話が続くとしたら、もっこりになりますね(^_^)v
高校生編を描いた時に『今』の香ちゃんがニーソを穿いたら・・・というのも描いてみたかったんですよねv
ボツにしようかな、と思ってたんだけど、途中まで描いてたし、描き上げられたらUPしようと思ってたのでvv
高校生の時と、撩との関係が変わっているので対応の仕方も違ってます(≧▽≦)
今の方が女度も上がってますます美人になってる香ちゃんなので、きっと撩も気が気じゃないだろうなぁ♪
もちろん、槇ちゃんの時とはまた違ったハラハラさ、みたいな(笑)?
高校生の時とは違う撩の対応、香ちゃんの対応を楽しんでいただけたら幸いです☆
最後まで読んで下さった皆様、どうもありがとうございましたvvv

【 2014/01/10 (Fri) 】 NOVEL | TB(-) | CM(0)
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撩&香の一コマ♪
プロフィール

実梨

Author:実梨
シティーハンターが好きで、二次創作を始めました(^^ゞ
カッコいいリョウと可愛い香ちゃんを目指して、日常の色んな2人を描いていけたらいいな、と思ってますv
初心者なので、まだまだ未熟で駄文ばかりではありますが、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです♪

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・ 4/ 17 遅ればせながら香ちゃん、お誕生日おめでとうvv
・12/ 7 サイト6周年vホントにどうもありがとうございますvvv
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・11/ 2 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・10/ 19 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
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・ 8/ 4 EVENTに5周年記念SS(前編)をUP(今更ですみませんっ)
・ 7/ 13 MEMOに拍手御礼
・ 7/ 2 NOVELをUP
・ 6/ 1 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・ 5/ 23 NOVELをUP
・ 5/ 5 MEMOに拍手御礼
・ 4/ 10 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・ 3/ 31 香ちゃんお誕生日おめでとうvv
・ 3/ 26 撩ちゃんお誕生日おめでとうvv
・ 3/ 23 NOVELをUP
・ 3/ 14 MEMOに拍手御礼
・ 3/ 2 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
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・ 2/ 1 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・ 1/ 22 MEMOに拍手御礼
・ 1/ 10 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・ 1/ 5 どうぞ2014年もよろしくお願いしますvNOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・12/ 31 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・12/ 29 MEMOに拍手御礼
・12/ 25 NOVELをUP
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・12/ 15 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・12/ 7 サイト5周年~♪ホントにどうもありがとうございますvv
・11/ 28 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
・11/ 18 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
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・10/ 5 MEMOに拍手御礼
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  ・ 8/ 15 NOVELをUP&MEMOに拍手御礼
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